個人事業主や企業経営者としてビジネスを動かすとき、車での営業や出張がある人であると気になってしまうのがガソリン代です。給油代が高くなり、経費額が大きくなってしまうのです。

そうしたとき、ガソリン代を安くできる給油カードがないのか考えてしまいます。

法人カードの中には、ガソリンカードが存在します。特定のガソリンスタンドで給油することで、割引特典を受けることのできる法人ガソリンカードがあるのです。その中の一つがシェルビジネスカードです。

シェルビジネスカードは給油代の値引きがあったり、特定のガソリンスタンドだけで利用できたりするなど、多くの用途で利用できます。

一般カード ゴールドカード
対象  個人事業主・法人
券面  
年会費 1,250円(税別:初年度無料 10,000円(税別)
追加カード 1,250円(税別) 3,000円(税別)
還元率 0~3%
ETCカード年会費 無料
ETCカード枚数制限 複数枚発行可能
限度額 公式サイト参照
国際ブランド

シェルビジネスカードのガソリン代値引き

法人ガソリンカードの中でも、シェルビジネスカードは昭和シェルでのメリットが大きい給油カードになっています。昭和シェルは全国に約3,400店舗ほどあります。

それでは、シェルビジネスカードはどのような割引形態になっているのでしょうか。これはキャッシュバックになっています。つまり、月の利用額や昭和シェルでの給油金額によって後でお金が返金されるのです。

クレジットカードを利用するとき、通常はポイント付与があります。ただ、シェルビジネスカードはポイント付与ではなく、キャッシュバックという形でポイント還元率を設定しています。ポイントよりも、現金還元が好きな人は特に最適です。

具体的にどのようになっているのかというと、以下のようなキャッシュバック率になります。

月のカード利用額 キャッシュバック率
100万円以上 3.0%
80万円~100万円未満 2.5%
60万円~80万円未満 2.0%
40万円~60万円未満 1.5%
20万円~40万円未満 1.0%
5万円~20万円未満 0.5%
5万円未満 0%

どのように考えるかというと、最初は月の利用額で計算します。シェルビジネスカードは携帯電話代や水道光熱費、広告費、ウェブショッピングを含め、あらゆる買い物で利用できます。昭和シェルでのガソリン支払いだけに対応している給油カードではなく、通常のクレジットカードと同様に利用できます。

それらの月の合計利用額から、キャッシュバック率を計算します。例えば、60万円をひと月に利用した場合は「60万円~80万円未満:2.0%」となり、キャッシュバックの対象になります。

・ガソリンスタンド利用や公共料金の支払いがキャッシュバックの対象

ただ、月の利用額すべてに「キャッシュバック利用分」を適応できるわけではありません。このうち、昭和シェルでの給油分や公共料金の利用分がキャッシュバック対象になります。

具体的には、「昭和シェルでの給油、レンタカー料金、JR代、航空券代、高速料金、宿泊料金、タクシー料金、旅費」の利用分がキャッシュバックの対象です。

例えば、60万円利用のうち「40万円が昭和シェルの給油代や旅費」だったとします。その場合、「40万円 × 2% = 8,000円」がキャッシュバックとなります。

ポイントとして現金をキャッシュバックするわけですが、合計利用額の全体からキャッシュバックするわけではないことに注意が必要です。

通常のJCB法人カードとの違い

シェルビジネスカードの国際ブランドはJCBであり、JCBと提携した法人カードになります。ただ、当然ながら同じようにJCBも法人カードを発行しています。このうち、JCB法人カードにはポイント付与型のカードだけでなく、キャッシュバック型のカードもあります。

JCB法人カードのキャッシュバックの制度は先に示した表とまったく同じです。さらにいえば、「ガソリン代、レンタカー料金、JR代、航空券代、高速料金、宿泊料金、タクシー料金、旅費」がキャッシュバック対象になるのも同じです。

それでは、一体何が違うのでしょうか。実は、シェルビジネスカードの場合は昭和シェルでの利用分が多いほど、通常のJCB法人カードよりも得をする制度になっています。

まず、キャッシュバックの対象になるものについて確認していきます。

シェルビジネスカード JCB法人カード
券面
キャッシュバック対象 昭和シェルの利用分(2倍計算)、レンタカー料金、JR代、航空券代、高速料金、宿泊料金、タクシー料金、旅費 ガソリン代、レンタカー料金、JR代、航空券代、高速料金、宿泊料金、タクシー料金、旅費
国際ブランド

まず、JCB法人カードを利用するとき、ガソリンスタンド(SS)であれば、どこで給油したとしてもガソリン代がキャッシュバックの対象になります。

一方でシェルビジネスカードであると、給油代については「昭和シェルでのガソリン代だけ」がキャッシュバックされます。このとき、昭和シェルの給油代は2倍計算でキャッシュバックとなります。

例えば、以下のような利用額だったとします。

  • 月の利用額:60万円(キャッシュバック率は2%)
  • ガソリン代:30万円
  • その他、旅費など:10万円

JCB法人カードであると、この場合は「40万円(ガソリン代30万円+旅費など10万円) × 2% = 8,000円」のキャッシュバックになります。

ただ、シェルビジネスカードを使っており、ガソリン代すべてを昭和シェルで給油しているのであれば、次のような計算になります。

  • (30万円 × 2倍 + 10万円) × 2% = 14,000円

要は、昭和シェル利用分についてはキャッシュバック率が倍になると考えてください。そのため、もしキャッシュバック率3%の場合、昭和シェル利用分については「キャッシュバック3% × 2倍 = 6%」が現金還元されます。

なお、ガソリン代に限らずシェルビジネスカードであれば「ガソリン、軽油、灯油に限らず、洗車など昭和シェルでのサービスすべてが2倍のキャッシュバック対象になる」と考えてください。そのため、シェルビジネスカードをもつ場合、利用するガソリンスタンドはすべて昭和シェルで問題ありません。

逆に言えば、昭和シェル以外のガソリンスタンドではキャッシュバックはなく、何も得をしないことになります。

他の法人ガソリンカードとの違い

法人向けの給油カードとしては、他にも存在します。最もよく使われている法人ガソリンカードとしては、シナジーJCB法人カードが有名です。シナジーJCB法人カードは大幅なガソリン代の値引きがある法人カードとして知られています。

他にもコスモ コーポレートJCBカードなどは存在するものの、ガソリン代の値引きがないなど給油カードとしての意味がないです。そのため、法人ガソリンカードではシェルビジネスカードかシナジーJCB法人カードが適切です。

それでは、シェルビジネスカードとシナジーJCB法人カードではどちらを保有したほうがいいのでしょうか。

・ガソリン代やサービスステーション(SS)の利用額が大きい場合はシェルビジネスカード

まず、カードのスペックについて簡単に比べてみましょう。このとき、以下のようになります。

シナジーJCB法人カード シェルビジネスカード
券面
年会費 2,000円(税別:初年度無料 1,250円(税別:初年度無料
還元率 ガソリン値引きで還元 0~3%
国際ブランド

このように年会費については両社ともほぼ変わりません。国際ブランドもJCBで同じです。給油できるガソリンスタンドが違うのは当然ですが、最も違うのは還元率です。

シナジーJCB法人カードの場合、「7円/L引き(一般カードの場合)」など大幅な割引があります。ゴールドカードとなると、10円/Lの値引きです。割引額が非常に大きいため、通常はこちらの法人カードを利用すれば問題ありません。

ただ、シナジーJCB法人カードは「月300Lまでしかガソリン代は値引きされず、上限がある」という大きなデメリットがあります。つまり、月300L以上の給油については安くなりません。また、ガソリン代以外は割引対象にならず、シェルビジネスカードのように洗車など他のサービスは対象外です。

そのため、給油を含め月に高額のガソリンスタンド利用料が発生する場合、上限なく割引サービスを受けることのできるシェルビジネスカードが優れています。

シェルビジネスカードの場合、昭和シェルでの利用であると最大還元率6%(キャッシュバック率3%の場合)です。これだけの高還元率はないため、軽油や灯油を含めガソリンスタンドでの経費額が多い個人事業主や会社経営者はシェルビジネスカードを利用するようにしましょう。

※月の給油量が300L以下の場合、シナジーJCB法人カードの方が優れています。

ただ、シェルビジネスカードは「キャッシュバック対象の上限金額が月50万円まで」となっていることに注意する必要があります。

シェルビジネスカードのスペック

前述の通り、シェルビジネスカードにはポイント付与がありません。ポイントではなく、現金でのキャッシュバックになります。

月の昭和シェル利用分が多い場合、シェルビジネスカードはかなり得をすることができます。

それでは、他のスペックとしては何があるのでしょうか。シェルビジネスカードでは、以下のような特徴があります。

用途に応じての使い分けが可能

個人事業主や会社経営者であると、社員を雇っていることが多いです。その場合、どのような決済でも使用可能な法人カードを社員にもたせるのは危険です。さまざまなものにクレジットカードを利用され、不正使用につながることがあるからです。

ただ、シェルビジネスカードでは利用が制限された法人ガソリンカードを発行することができます。利用用途が限られているため、従業員用の追加カードを発行するにしても、不正利用の発生を最小限に抑えることができます。

利用制限のあるカードとしては2つあります。なお、シェルビジネスカードは追加カードを何枚でも発行できるようになっています。

・SS専用カード

昭和シェルのサービスステーション(SS)であれば、ガソリンの給油から洗車まですべてのサービスを受けることのできるカードとして、SS専用カードがあります。

通常のシェルビジネスカードのように、あらゆる買い物でカード決済できるわけではありません。利用できるのは昭和シェル内だけです。社員用の営業車に対して、SSカードを活用しましょう。

SSカードは強制的に昭和シェルでの利用になるため、SSカードの利用分はキャッシュバック還元率2倍になります。

シェルビジネスカード本体のほかに、SSカードでは昭和シェルでの利用明細(Web明細)が出されます。そのため、誰がどのサービスに利用したのか簡単にわかるようになります。

・FUELカード

法人ガソリンカードの中でも、さらに利用用途が制限されたカードとしてFUELカードがあります。

昭和シェルで利用するとき、FUELカードはガソリン、軽油、灯油の給油しかできません。洗車などサービスステーション(SS)で可能な他のサービスは利用できません。

燃料だけで利用できるため、「社員が自家用車の洗車で活用する」などの不正利用が起こらなくなります。利用明細も出るため、何に利用したのかは一目瞭然です。利用用途を制限できることは、多くの社員をもつ会社にとって非常に重要です。

シェルビジネスカードに申し込んだ後、社員用の法人ガソリンカードとしてFUELカードを利用しましょう。

法人ETCカード

ガソリンについて気にする個人事業主や会社経営者であれば、高速道路を利用する機会も多くなります。そうしたとき、ETCカードを発行できないと不便です。

シェルビジネスカードは法人ETCカードを無料発行できます。また、何枚でもETCカードを作ることができます。

法人ETCカードは発行枚数に制限がなく、さらには年会費無料です。

社員数が多くても問題なく法人ETCカードをもたせることができるため、高速道路利用が多くても安心です。

なお、ETCカードについても高速道路・有料道路の利用分については通常の利用明細とは別に発行されます。このときは利用した料金所などが出力されるため、社員の不正利用が起こらなくなります。

審査基準は通常のJCB法人カードと同じ

シェルビジネスカードの審査についてはどうなのでしょうか。利用制限付きのカードを発行できるなどメリットが多くても、審査に落とされてしまえば意味がありません。

昭和シェルとJCBが提携した法人カードがシェルビジネスカードです。そのため、実際の審査はJCBが行います。これはつまり、審査基準はJCB法人カードと同じということになります。

JCB法人カードは特別審査がゆるいわけではないものの、厳しいわけでもありません。実績ゼロの個人事業主や起業直後の法人であっても、問題なく審査に通過するカードがJCB法人カードです。そのため、シェルビジネスカードは法人設立1年未満であっても審査に通ります。

また、法人カードの発行速度もJCB法人カードに准じます。JCB法人カードは発行までに最短で10日から2週間ほどになります。ただ、場合によっては1ヵ月ほどの時間が必要になることもあります。

一般カードとゴールドカードの違い

シェルビジネスカードには一般カードとゴールドカードがあります。特に理由がない限り、年会費の安い一般カードをもてば問題ありません。

一般カードは年会費1,250円(初年度無料)であり、ゴールドカードは年会費10,000円です。また、カードの限度額については、当然ながらゴールドカードの方が大きいです(限度額は公式サイト参照)。月の利用額が多い場合、カード利用枠の多いゴールドカードに申し込むようにしましょう。

また、他の違いとしては以下のようなものがあります。

・海外旅行傷害保険

外国に行くとき、病気やケガをして病院を受診すると高額の医療費を請求されます。ただ、クレジットカードに付いている海外旅行傷害保険を利用すれば医療費を免除できます。そのため、法人カードに保険があれば新たに海外保険に入らなくて問題ありません。

一般カードには海外旅行傷害保険がありません。一方でゴールドカードであると、海外旅行傷害保険が最高1億円になります。

カードを保有しているだけでも、最高5,000万円の補償がつきます。これを自動付帯といいます。さらに、航空券や旅行ツアー代をシェルビジネスカードのゴールドカードで決済した場合、海外旅行傷害保険の補償額が1億円まで上がるようになるのです。

・空港ラウンジの利用

国内の空港には、空港ラウンジがあります。飛行機はどうしても待ち時間が多くなるものの、固いイスに座っているより、ジュース飲み放題のラウンジで過ごす方が圧倒的に快適です。

以下は伊丹空港のゴールドカードラウンジですが、こうした場所で過ごすようにするのです。

一般カードでは入れませんが、ゴールドカードと航空券を提示することでこうしたラウンジを無料で利用できるようになります。

・ゴルフエントリーサービス

全国約1,200ヵ所にある有名ゴルフ場を利用できるようになります。予約手数料は無料です。

ガソリン利用額の多い人向けのシェルビジネスカード

月の給油代が多かったり、ガソリンスタンドの利用額が高かったりする場合、シェルビジネスカードであれば還元率が非常に高くなります。昭和シェルでの利用分であると、最大6%の還元率になります。

昭和シェルでの利用に限定すれば、通常のJCB法人カード(キャッシュバック型)を発行するよりもかなり得をすることができます。

多くのカード決済をする個人事業主や法人であり、さらにはガソリンスタンド利用額が高額になる場合、シェルビジネスカードはおすすめです。ガソリン代の多くを節約することができます。

また、「昭和シェルでの利用だけ」「ガソリン、軽油、灯油だけ」などのように利用制限のあるカードを発行できるのも優れています。こうした給油カードを社員にもたせることで、特定の用途だけに限定して利用させることができるようになります。

「月の給油額が多い」「用途を限定した社員用の給油カードを作りたい」という場合、法人ガソリンカードとして優れているシェルビジネスカードに申請しましょう。

一般カード ゴールドカード
対象  個人事業主・法人
券面  
年会費 1,250円(税別:初年度無料 10,000円(税別)
追加カード 1,250円(税別) 3,000円(税別)
還元率 0~3%
ETCカード年会費 無料
ETCカード枚数制限 複数枚発行可能
限度額 公式サイト参照
国際ブランド
海外旅行保険 最高1億円(一部利用付帯)
※カード利用なしでも5,000万円は自動付帯
国内旅行保険 最高5,000万円(自動付帯)
ショッピング保険 最高500万円(国内&海外)
その他サービス 空港ラウンジサービス
ゴルフエントリーサービス など

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