個人事業主や会社経営者がビジネスを動かす中で最も大きなメリットとしては、経費を活用できることがあります。サラリーマン時代であれば税引き後の給料が支払われますが、会社であれば税引き前のお金が手に入ります。

税引き前のお金で経費精算すれば、無駄な税金を支払わなくてすむようになります。さらに自分の会社にお金を出してもらうようになるため、個人の財布にダメージを与えずに支払いをすませることができます。

自分のビジネスに関係あるものであれば何でも経費になるため、食事代(接待交際費)や旅行代(出張費)など、経費に充当できるものは多いです。

いわゆる節税にもつながる行為ですが、法人カードをもっていればさらに経費の幅が広がってより節税につながります。さらには、経費削減して業務効率化まで図れるようになります。ここでは、どのように法人カードを活用すればいいのかについて、より深く解説していきます。

法人カードで面倒な経理事務が簡単になる

まず、法人カードを使えば経費削減になります。要は、無駄な経費を使わなくて済むようになります。

節税の基本は「経費の額を増やし、それによって税金の額を減らすこと」です。ただ、節税とはいっても無駄な支払いを多くして経費の額を増やすのは節税ではありません。それは、単なる無駄遣いです。

そうではなく、まずは経費削減することを個人事業主や会社経営者は意識する必要があります。ビジネスをするうえで法人カードは経費削減に重要ですが、これには以下のような理由があります。

個人口座とビジネス口座を分けることができる

経理事務をするとき、最も基本的なこととして個人口座とビジネス口座を分けることがあります。これを実施しないと、どれが個人的な支払いであり、どれがビジネス目的での支払いなのかごちゃ混ぜになって分からなくなるからです。

そこで、個人クレジットカードと法人カードを適切に分け、ビジネス目的ではすべて法人カードを活用するようにします。そうすればビジネス目的の利用はすべて法人カードに請求が上がり、ネット上で利用明細を確認することができるのです。

すべて個人クレジットカードで支払っている状態であると、どれがビジネス利用だったか分からなくなります。例えば以下のような利用明細を見たとき、どれが個人利用かビジネス利用か理解するのは難しいです。何日も前にクレジットカードで支払って項目であるため、忘れてしまっているのです。

法人カードがない場合、「個人クレジットカードの利用明細の中から、ビジネス利用の項目だけを抜き出す」という作業をしなければいけません。これでは、経費精算に多くの時間と労力がかかってしまいます。

特にネット上で注文した商品については、領収書を印刷していないことがよくあります。そうなると、「本来は経費精算すべき項目」を見落としてしまうことが頻繁に起こります。その結果、会社の利益額が大きくなって無駄にたくさんの税金を支払うことになります。

この場合、ビジネス目的の支払いをすべて法人カードにしていればどうでしょうか。

法人カードに請求されたものについては、すべて自動で利用明細が作成されます。法人カードに集約させておけば、整理しなくても「この利用明細にある項目はすべてビジネス利用」だとわかるので、無駄な経理の時間や労力を抑えることができます。

つまり、経理スタッフの数や労働時間を抑えることになるので経費削減につながります。個人事業主であればこれらの作業を自分で行いますが、ビジネスに集中できる時間が増えるので間接的な経費削減だといえます。

確実に経費精算できるようになる

また、法人カードを利用すれば確実に経費精算ができるようになります。

実際のところ、前述の通り法人カードの利用明細を見返したときに「これは何の取引だったのだろうか?」と考えることはよくあります。例えば、以下のような身に覚えのない請求が上がってくることはよくあります。

10月 3日 トウキョウカードコウツウ 12,500円

ネット上で注文したものについては、基本的に領収書などはありません。仮に領収書がメールに添付されていたとしても、領収書の印刷を忘れることは多いです。

ただ、法人カードに上記のような身に覚えのない項目が載っていたとしても、過去のメールで10月3日を確認すれば決済メールを確認することができます。これにより、「そういえばこの日にセミナー参加の予約をした。このときの支払いだ」「アプリソフトの注文を確かにした」などのように思い出せるようになります。

これは、法人カードでの取引請求によって明細が残っていたためにわかることです。ただ、これをすべて個人クレジットカードで決済していればどうでしょうか。記憶から既に消え去っているため、経費精算を忘れてしまいます。

個人クレジットカード決済の場合、本来は会社が支払うべきお金を個人負担することになるため、金銭的な負担が大きくなります。法人カードを利用するのは、経理スタッフや事務作業を削減する以上に「節税(きちんと経費処理し、利益額を少なくさせる)」という意味もあります。

特に個人事業主は経理まで自分で行う人がほとんどです。自営業・フリーランスでビジネスをしている人にとって、法人カードは必須アイテムです。

仮払い処理がなくなる

また、法人カードを使うことで面倒な仮払い処理がなくなります。法人カードがない場合、ペンやハサミなどの事務用品を個人で購入した場合、お金の支払いを立て替えている状態なので、後で経費精算しなければいけません。経費精算のために書類を作成し、後で会社から個人口座へ振り込んでもらいます。

法人カードを利用すれば、「経費精算するために書類を作成する」「会社から個人口座へ振り込むお金を計算する」などの作業から解放されます。

個人事業主や会社経営者の中でも、一人社長の場合はまだ問題ありません。ただ、これが数人の社員を抱えているとなると、社員の人数ごとに経費精算に伴う面倒な作業が必要になります。

そこで、事務用品やパソコン機器を含めすべて法人カード支払いに集約させれば、経理作業を大幅に減らすことができます。さらに法人カードの利用明細を見れば状況をすべて把握できますし証拠も残ります。これにより、事務作業が減って経費削減になります。

銀行振込の手数料がなくなる

さらに、無駄な手数料発生や煩雑な作業がなくなるのも法人カードのメリットです。何かサービスを受けたり商品を注文したりするとき、必ずお金の支払いが必要になります。このとき、支払い方法として銀行振込を選択していると、そのつど銀行振込の手数料が必要になります。

仮に銀行振込の手数料が300円だとすると、20回の振込作業をするだけで6,000円になります。6,000円あれば、それなりのディナーを食べることができるので大きな痛手です。

また、銀行振込をするためにネット上で法人口座を閲覧するとなると、そのつどパスワードを入力するなど煩雑な作業が必要です。または、わざわざ振込作業をするために銀行へ出向かなければいけません。

法人カードを利用すれば、こうした手数料はゼロになります。さらに、面倒な作業もしなくて問題ありません。

これはコンビニでの振込でも同様です。コンビニ支払いでは手数料を必要とするケースがあり、さらにはコンビニまでわざわざ出向く必要があります。反面、法人カードでは事務所(または自宅)にいながらパソコン上で処理することができます。

手数料を省き、無駄な経理処理の時間を省けるため、こうしたことも経費削減に役立ちます。

ポイントをためることができる

振込作業をすると、銀行やコンビニのように振込手数料を取られるのが普通です。ただ、法人カードでは手数料なしになるどころか、ポイントがつきます。これは、後でお金が返ってくるのと同じです。

法人カードの場合、一般的な還元率は0.5%です。つまり、1,000円の買い物をすると5円分のポイントがつきます。

もちろん、還元率は法人カードによって大きく異なりますが、還元率1%を超える法人カードも存在します。

ポイントがたまれば、その分だけ経費削減になります。法人カードを使えば、還元率の分だけ値引きされたのと意味は同じです。

しかも、法人カードを利用してついてくるポイントは社長個人が好きに利用して問題ありません。厳密にいえば、法人カードを使ったときのポイントは「会社のもの」であるため、社員に還元したり、会社で必要なものを購入するために利用したりしなければいけません。

ただ、税務調査でクレジットカードのポイントについて指摘されることはありません。そのため、多くの個人事業主や中小企業の社長は法人カード利用によるポイントを個人的な用途に活用しています。

経費削減とはいっても、個人利用できるポイントがたまるので、節税という意味でも法人カードのポイントは重要です。

法人カードを活用して節税するポイント

このように、法人カードを活用すれば経費削減できます。法人カードを利用したことによる請求はネット上で確認できるようになり、自分で入力する手間を省けます。さらに法人カードの取引(利用明細)をみれば、確実に経費精算することで節税につながります。

ただ、ここまで述べてきたことを実行するのは、経費削減・節税の初歩にすぎません。より節税をして個人のお金を残すためには、もっと法人カードを活用する必要があります。

携帯電話の料金を法人カードで支払う

ビジネスで経費精算をするとき、使用割合に応じて経費に落とします。

例えば個人事業主の人が自宅でビジネスを動かしている場合、「電気代のうち、プライベートでの使用が5割であり、残り5割の電気代はビジネス活動のために使っている」などのようにザックリと割り出し、自宅での電気代のうち半分を会社経費で落とすことは普通です。

これは携帯電話も同様であり、個人契約(個人クレジットカードを支払っている場合)であれば半分を個人負担し、残り半分を会社経費で落とすようになります。これについては、個人事業主でも会社経営者でも同様です。

このとき、個人で携帯電話の会社と契約している以上、携帯電話代を全額経費にできません。

そこで、いまもっている携帯電話を法人契約に切り替えるようにしましょう。一人社長であっても、問題なく法人契約に切り替えることができます。

その後、会社があなたに対して携帯電話を貸したという前提で、携帯電話代を全額会社の経費で落とすのです。会社用の携帯電話が用意されることは普通なので、この手法によって携帯電話代を個人のお金で出さなくてすむようになります。

携帯電話代はクレジットカードで支払う人がほとんどです。ただ、法人契約に変え、携帯電話代を法人カードで支払うだけで、あなたはよけいな税金を支払わなくてすむようになります。

これは家族であっても同様であり、例えば節税のために親や妻を役員に入れている場合、家族携帯も法人契約にして法人カードで支払うようにしましょう。そうすれば、全額経費にできます。

法人契約とはいっても、個人料金に比べて高額になるわけではありません。例えば私の場合であれば、どれだけ通話しても電話代が一律の法人用料金プランで契約していますが、月の携帯電話代は8,000円ほどです。

私はソフトバンク携帯ですが、ドコモやAUであっても同様の金額です。これが格安携帯会社であれば、もっと金額は安くなります。

ちなみに、従業員用に携帯電話を与えたい場合、必ず法人携帯にする必要があります。社員の個人携帯を経費精算することはできず、もし行えば税務調査で確実に指摘されます。

ETC代(高速料金代)、ガソリン代を会社に支払ってもらう

運転免許証をもっているのであれば、車を使う機会があります。たとえ東京都内に住んでいて車をもっていない人であっても、地方出張や旅行でレンタカーを借りて運転することはよくあります。

実際、私は東京都内に住んでいて車をもっていないものの、ETCカードやガソリンカードをもっています。これが、車が必須の場所に住んでいる、地方の人であれば全員が月に何度かは給油したり、週末には高速道路を使ったりしていると思います。

このとき、ETC代(高速料金代)やガソリン代を経費として落とすようにしましょう。

個人事業主であっても会社経営者であっても、自家用車は営業車でもあります。つまり、自分が保有している車ではあるものの、その車を使って得意先を訪問したり仕入れ先を確保したりなどの営業活動をしているわけです。

営業車を使っているのであれば、高速道路に乗ったときのETC代を法人ETCカードで支払うのは当然です。また、営業車の給油代を法人カード(一般的な法人カードや法人ガソリンカード)で支払うのは普通です。

実際のところ、プライベート利用で休日に遠出をして、高速道路を利用したりガソリンを入れたりすることはあります。ただ、そのときは「得意先の人と会うために出張した」ことにして、ETC代とガソリン代を経費にすれば問題ありません。

私であっても、ビジネス仲間と旅行してレンタカーを借りたとき、当然のように高速道路代は法人ETCカードで支払っていますし、給油代は法人カード支払いです。実際は旅行でも、視察・出張という名目なので問題ありません。

税務調査が入ったとしても、「プライベートではなく営業車での利用です」と言い張れば通ります。

ちなみに、旅行したときにお土産を購入した場合、法人カードで支払って「得意先への贈答品」ということにすれば経費になります。お中元やお歳暮などでお世話になった人に贈る商品が経費になるのと同じ原理です。

これらは、個人事業主や会社経営者で知っている人であれば全員が行っている手法であり、わりと初歩の節税ですが、知らないと損をするので必ず行うようにしてください。

国内・海外出張の支払いを法人カードで決済する

また、中には国内出張や海外出張する場合があると思います。建前は国内・海外出張とはいっても、実際は旅行が多くの割合を占めることは多いです。

旅行会社が企画したツアーでの国内・海外旅行はさすがに「ビジネスの一環として行った」というのは難しいです。ただ、新幹線予約や航空券チケットの手配だけで国内・海外へ行く場合であれば問題なく経費にすることができます。

国内旅行では「新たな仕入れ先を確保するために出向いた」などのように、何でもいいので適当な主張を作ることができれば問題ありません。ビジネスと少しでも関わる理由があれば、経費にすることができます。

海外旅行ではそうした理由すら必要なく、海外の様子を見にいったり、情報収集したりすることはビジネスの一環です。その中に観光が含まれるのは仕方ないと考え、海外出張はすべて経費になります。

こうした旅行の支払いもクレジットカードが多いですが、支払いを個人用のクレジットカードではなく法人カードにしましょう。

経費にする以上、「会社がお金を出し、会社の命令によって海外出張へ行った」という建前が必要になります。先に個人がお金を出すと、プライベートでの支払いだと認定されて経費として認められないケースがあります。

こうした事態を避けるため、法人カードを必ずもっておく必要があります。国内視察や海外出張を含め、そうした場面がいつ訪れるようになるかわかりません。

中身は9割以上が旅行であっても、ビジネスに関わる部分があれば基本は全額経費にできるため、法人カードをうまく活用するといいです。

なお、前述の通り旅行時にレンタカーを借りることがあれば、ETC代やガソリン代は経費になります。もちろん、レンタカー代も全額を経費精算しましょう。

海外出張では、旅費交通費以外のメリットがある

旅行代金を法人カードで支払うとなると、経費上は旅費交通費に分類されます。ただ、海外出張のときは現地で領収書がもらえるわけでもなく、レシートも紙切れのようなものを渡されるため、「海外でビジネスに関わる支払いを経費で落とすことができない」ことはよくあります。

また、もし領収書をもらえたとしても現地のお金が書かれているため、それを後で日本円に換算しなければいけません。海外出張のとき、現地での支払いを経費処理するのは非常に面倒なのです。

例えば、以下の紙は私がインドへ旅行(海外視察)したとき、現地でお金を払った後、店員からもらった紙です。現地のレシートですが、見ての通り何のことだか訳が分かりません。

そうしたとき、現地の人と食事をしたときなど「経費精算して問題ない場面であり、クレジットカード支払いが可能な店」なのであれば、積極的に法人カードを利用するようにしましょう。後になって自動で引き落としが行われるため、どれだけの額を支払ったのか自動で日本円に計算されて利用明細に出てきます。

つまり、現地での支払い額を日本円に計算しなお直さなくてすみます。渡されたレシートがよく分からない紙切れのような状態であったとしても、こうした利用明細があれば問題なく経費として処理できるようになります。

※領収書がなかったとしても、レシートやクレジット支払いの紙があれば問題なく経費精算できます

領収書とクレジットカード売上票を分ける節税法

次に、さらに高度な節税法について解説していきます。少しグレーな手法ですが、多くの社長が実施していることでもあります。実施するかどうかは判断に任せますが、世の中の社長がどのように節税をしているのかについて、以下では一般論を述べていきます。

・全額を支払い、領収書をもらうケース

まず、複数の人で飲み会をする場合、領収書の金額を多くもらうのは普通です。

例えば、2人で飲み会をして合計金額が20,000円の場合、法人カードなどであなたが20,000円を支払って全額経費にします。ただ、実際は割り勘なのでもう一人の友人から現金で10,000円をもらいます。

これであれば、自分の会社から20,000円を払ってもらいつつ(20,000円の領収書をもらう)、10,000円の非課税の現金が手元に残ることになります。

・領収書を均等に分けるケース

また、2人で飲んでいたとき、もう一人の友人も領収書がほしい場合、領収書を分けるようにします。つまり、「20,000円 ÷ 2人 = 10,000円」の領収書を店の人に作ってもらいます。

この場合であれば、実際に支払った額と同じ金額の領収書をもらうため、一般的な方法だといえます。

・領収書とクレジットカード売上票を分けるケース

ただ、より高度な節税をする場合、法人カードを活用する必要があります。先ほどと同じように、2人で飲んでいて合計20,000円を支払う場面を考えます。

本来であれば、先ほど説明したように領収書を分けて「10,000円の領収書をもらうようにする」ことがもっともわかりやすいです。ただ、より上級の節税になると、あなたが法人カードで支払いを行い、領収書も20,000円の額面でももらいます。

クレジットカード払いをして領収書をもらうとなると、以下のように「領収書」と「クレジットカード売上票(お客様控え)」の2つをもらうこととなります。

※上記の領収書の金額は20,000円ではなく、3,100円となっていますが、「20,000円の領収書だった場合」で考えてください。

このうち、あなたはクレジットカード売上票(お客様控え)だけをもらい、経費精算するようにします。また、20,000円の領収書については、「領収書を欲しいもう一人の友人」にあげれば問題ありません。

これであれば、「クレジットカード売上票をもっているあなた」と「領収書をもらった友人」の双方で20,000円を経費精算できるようになります。

経費精算のとき、必ずしも領収書である必要がありません。クレジットカード売上票やレシートなど、領収書の代わりとなるものであっても問題ない経費として計上できます。

グレーな手法ですが、こうした節税手法はほとんどの個人事業主や社長が行っています。さらにいえば税務調査を含め、何も問題が起こることはありません。

私たちは自分で稼いだお金で上記のような節税をしているわけですが、例えば国会議員であれば月100万円以上の自由に使える経費があてがわれ、さらには領収書不要です。このお金を使ってマンガを購入し、「必要経費だ!」と言い張る国会議員がいるほどです。

税金でマンガや雑誌などを購入して無駄遣いしている議員に比べると、自分の努力で稼いだお金でしっかり節税している私たちビジネスマンの方が圧倒的にクリーンです。そのため、多少はグレーであっても上記のような方法をしている個人事業主や社長は多いです。

法人カードでの支払い場面は他にもたくさんある

ここまで、携帯電話代や旅行代(国内視察代、海外出張費など)を法人カードで決済するメリットについて述べてきました。さらにはレンタカー代やETC代、ガソリン代、お土産代などあらゆる場面で法人カードは活躍します。

個人事業主や会社経営者の中には、法人カードをもっておらず、個人のクレジットカードをメインで使用している人がいるかもしれません。実際のところ、「個人用のクレジットカードで飲み代を支払い、後で経費精算した(接待交際費)」などのように、個人のお金で支払ったとしても経費処理できる場面は存在します。

しかし、ここで述べてきたように、携帯電話代や海外出張費など、法人での支払いでなければ全額経費が認められないケースもあります。

そのため、何でもいいので個人のお金で建て替えていると、税務調査のときに否認されて本来は払わなくてもいい税金を支払わなければいけないことになります。

これを避けるため、最初から法人カードを保有して支払えば問題ありません。ビジネス利用のとき、すべて法人カードで決済を行えば確実に経費として落とすことができるようになります。

経費処理の手間を省き、効果的に納める税金を少なくでき、税務調査でも指摘されにくくなることを考えると、法人カードは素晴らしい経費削減・節税のツールだといえます。

なお、法人カードは多くの場合で年会費が必要になりますが、このときの年会費は当然ながら全額経費になります。個人で支払う年会費とは異なり、法人カードでは年会費を会社経費にすることが可能なのです。

このように考えると、会社の経費を増やし、個人から出るお金を減らすうえで法人カードは必須です。法人カードをもたない社長というのは、それだけ節税の面で大きな損をしているといえます。

法人カードを有効に活用して積極的に経費削減し、さらには節税を実践するとお金が残りやすくなります。

経費削減・節税に有利な法人カード

それでは、どのような法人カードを活用すればいいのでしょうか。法人カードとはいっても、年会費や還元率、保険付帯などサービス内容が大きく異なります。個人事業主であれば、「個人事業主でも申し込める法人カード」である必要があります。

これらを理解したうえで、適切な法人カードを選ぶ必要があります。法人カードの場合、一般的に審査が厳しいです。

ただ、そうした法人カードではなく、以下では個人事業主や会社設立一年未満の法人を含め、誰であっても申請できる法人カードだけを紹介するようにしました。

オリコ EX Gold for Biz

年会費2,000円(初年度無料)と安く、同じように法人カードを申し込むときのハードルが非常に低いカードとしてオリコ EX Gold for Bizがあります。

会社組織の場合、還元率0.6%と高めに設定されています。月の利用額が多くなるほど還元率も上昇し、コストパフォーマンスの良い法人カードです。

従業員や家族用に追加カードを発行するときの手数料も無料であり、財布にやさしい法人カードです。

ゴールドカードという位置づけであり、カードのランクは高いです。また、JCBやアメックス、ダイナースでは海外で使いないことが多いものの、VISAかMaster Cardから選ぶことができます。VISAやMaster Cardであれば、海外であってもほとんどの店舗で利用できます。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

法人カードの年会費は経費で落とせるため、実質的な負担は少ないです。そのため、どうせならランクの高い法人カードをもちたいという人は多いです。

私はどちらかというと節約派ですが、法人カードについてはわりと高めの年会費を支払っています。年会費は経費になり、ランクが高いと保険付帯やサービス内容がそれだけ充実するからです。

その中でも、実用性とカードランクの両方を重視したいという欲張りな人にとって最適な法人カードがセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。

プラチナカードであり、アメックスと同じ機能をもつにも関わらず年会費2万円です。さらに、JALマイルをためるのであれば還元率1.125%と非常に高く設定されているのも魅力です。

経営者であれば、節税のためにコンサートチケットの手配をしたり、出張のときに宿泊先を決めたりすることがあります。こうしたとき、プラチナカードのコンシェルジュに丸投げすればすべての問題を一瞬で解決できます。

三井住友ビジネスカード for Owners

年会費が1,250円(初年度無料)と非常に安く、法人カードを作成するときのハードルが低い法人カードとして三井住友ビジネスカード for Ownersがあります。

法人カードを利用したときの還元率は0.5%であり、法人カードとしては一般的です。ただ、年会費が安いので法人カード初心者としてありがたいクレジットカードです。

他のクレジットカードとは異なり、「タクシーチケットを手配できる」などサービスが充実しています。例えば家族(親や妻など)でタクシーを使う機会がある場合、タクシーチケットをもたせればタクシー利用代は経費にできます。

「自社での打ち合わせが長引き、終電がなくなって得意先に迷惑をかけたので、せめてタクシー代は出すようにした」など、それっぽい理由があれば税務調査で否認されることはありません。うまいように法人カードを活用し、節税することを考えましょう。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

アメックスのブランドとして知られるクレジットカードはサービス内容がよく、非常にランクの高いカードとして知られています。

そうしたアメックスの法人カードとして、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードがあります。年会費は31,000円ですが、経費として落とせるのでクレジットカードのランクを重視する人に最適の法人カードです。

本場アメックスのカードであるため、サービス内容は最高レベルです。空港ラウンジの活用、空港から家までの手荷物無料宅配サービス、会員限定ゴルフコース特典など多くのサービスが付いています。

また、個人のアメックスは審査が厳しいものの、法人カードのアメックスでは「あらゆる法人カードの中でも最も審査の甘いカード」として知られており、実績ゼロの個人事業主や会社設立一年未満の法人であっても審査に通過します。

こうした特徴をもつアメックスのゴールドカードです。ランク重視で法人カードを選びたい場合、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードを選択してください。

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